M9さん作 : 侍魂外伝 ~姉妹の絆~ (4)

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夜、そして村は歓喜の声に包まれていた。
石化していた村人も戻り、怪物も退治され、祝いの宴が開かれているのだ。
覇王丸達一行は村の救世主として崇め奉られていた。
そんな宴の中心から外れた所に当のナコルルとリムルルの姉妹は立っていた。
リムルル「姉様・・・私・・・もっと強くなりたい。」
ナコルル「リムルル・・・ダメよ、力だけを追い求めちゃ・・・。」
その言葉を遮る様に静かに首を横に振るリムルル。
リムルル「違うの、私・・・今度の事でまだまだ未熟だって事、実感したから。
     姉様の手助けをしようとしたのに・・・石にされちゃったし・・・。」
ナコルル「リムルル・・・。」
リムルル「せめて姉様の足手まといにならない様に・・・自分の身は自分で守れるくらいには強くなりたいの。」
妹の真剣な眼差しに、少し不安げだったナコルルの顔に笑みが浮かぶ。
ナコルル「わかったわ、明日からまた一緒に修行しましょう。でも・・・サボっちゃダメよ?」
リムルル「そ、そんな事しないよぅ。」
ナコルル「どうかしらね~。」
リムルル「も、もうっ・・・。」
そんなやりとりの中、笑顔に包まれる2人の姉妹。
そこに近寄る男が1人。
覇王丸「お、ここにいたのか。」
ナコルル「覇王丸さん・・・助けていただき、ありがとうございました。」
リムルル「ありがとねっ、お礼に今度ご馳走してあげるから。」
覇王丸「いいって事よ・・・それにしても・・・。」
ニヤニヤとした顔でリムルルを見つめる覇王丸。
リムルル「な・・・なんだよぉ・・・?」
覇王丸「聞いたぜ?また1人で突っ走って無茶したんだろ?」
リムルル「う”、な・・なにさ!自分だって迷子になってた癖に!」
後から聞いた話だと、覇王丸は道に迷った挙げ句偶然その場に辿り着いたらしい。
覇王丸「ま・・・まぁ、そのおかげで助かったんだ、感謝しなよ?」
リムルル「ふ~んだ、ちょっと油断しただけで・・・私1人でだってあんなの簡単にやっつけられたんだから。」
覇王丸「・・・可愛くないガキだな、また固めちまうぞ。」
リムルル「子供子供言うなぁっ!」
覇王丸「痛ェっ!」
リムルルの蹴りが覇王丸の足にヒットする。
覇王丸「待てこのガキ!」
リムルル「へ~んだ、捕まるもんか~。」
ナコルルはそんな2人の様子にクスリと笑みをこぼした。
空は雲一つない一面の星空。
明日は順調に山越えが出来そうだ。
ナコルル「ふぅ、しばらくは賑やかな日々になりそうね・・・。」
どこか嬉しそうに呟くとナコルルは2人を追う様に宴の輪の中へと戻っていった・・・。
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